ラブストーリー

「東京ラブストーリー」第6話 ネタバレ感想 | 1991年・冬ドラマ

東京ラブストーリー

前回、ようやく恋人同士になったリカと完治。
ところが完治の誕生日を家で祝おうと約束したその日、完治はさとみと会っていた。
さとみが三上の女性問題で悩み、完治に相談するため呼び出したのだ。
優しい完治に、さとみは、
「もしかして、私が好きなのは永尾くんだったりして」と発言。
完治は慌てて、リカが待っているからと立ち去った。

帰ってきた完治を祝うリカ。
リカのなぜ遅れたのかという問いに完治は嘘をついた。
だがリカは二人がいるところを目撃していた。
「嘘だけはイヤ!」とリカは家を飛び出し、完治に自分の思いを告げた。
リカの100%の思いに、完治は応えられるのか、応えられないのか。
6話の感想と脚本を分析していきます。

「東京ラブストーリー」は、FODでご覧いただけます。



登場人物

赤名 リカ――鈴木保奈美
スポーツ用品メーカー「ハートスポーツ」の事業部の社員。
ロサンゼルス帰りの帰国子女。さっぱりとした性格、はっきりとした物言いで仕事もできる。
恋愛も積極的で、ついに完治と結ばれたのだが…

永尾 完治――織田裕二
「ハートスポーツ」の営業部の社員。
高校時代から同級生のさとみに片思いをし、東京で5年ぶりに再会を果たす。だがさとみは親友の三上と付き合うことに。
そして積極的にアプローチされたリカと恋人同士になるのだが…

関口 さとみ――有森也実
幼稚園の先生。
完治の高校の同級生。東京で高校の同窓会があり5年ぶりに再会。
完治に告白されオーケーをするがフラれる。その後三上に告白されて結ばれたが、完治への思いが残っている…

三上 健一――江口洋介
文教大学医学部生。
完治の高校の同級生。女癖が悪く、同じ研究生の尚子にちょっかいを出す一方、再会したさとみが好きなことに気づき告白。そして結ばれたが、さとみの中に完治がいることに気づき…

長崎 尚子――千堂あきほ
文教大学医学部生で、資産家の娘。
真面目で優等生だが少し影がある。不真面目な三上を毛嫌いするが、惹かれている自分に気づき…

和賀 夏樹――西岡徳馬
「ハートスポーツ」の営業部の部長。
仕事ができ、頼れる完治とリカの上司。リカと不倫していた過去がある…

渡辺 昇――中山秀征
「ハートスポーツ」の営業部の社員。
完治の同僚。噂好きで、リカと和賀の不倫を噂して広めている…

第6話あらすじ(ネタバレあり)

完治が嘘をついたせいでリカが激怒した翌朝。
出勤前に謝罪する完治。だがリカはあっけらかんとしている。
「怒ってないのか?」
「(一転し)怒ってるに決まってるでしょ! 私はカンチが全部だよ」とリカ。
完治は俺も同じだというが、
「じゃ今言って、愛してるリカって言って、世界中に聞こえるように」
困り果てる完治。リカは先を行き、振り返った。
「愛してるよ、カンチ!」

会社に三上から電話がかかる。さとみが盲腸で、三上の大学の付属病院に入院した。
完治はリカを連れて見舞いにいく。
三上はつきっきりで看病していた。
「付きっきりなんだ。ヒューヒュー、熱い熱い」とリカ。
するとさとみが果物が食べたいと言い、三上とリカが買い物に出かける。

リカは三上に浮気してるのかと問い詰める。
三上は、「浮気なんかしてない」とはっきり言う。
リカがすぐに信じたので、三上は「スゲェいい女」とリカを褒めた。

病室で、二人きりになった完治とさとみ。
完治はあの日、さとみに「私が好きなのは永尾くんだったりして?」と言われた言葉を思い出していた。
「もう俺にあんなこと言うなよ」と忠告する。
さとみは承知し、もう一度三上を信じると言った。
そこへ尚子が、花束を持って見舞いに現れた。

リカと三上も買い物から戻ってきた。
尚子はみんなの前で、この四月、親の決めた人と結婚すると言った。
これで、三上と尚子の仲を疑っていたさとみのモヤモヤした気分が少し消えた。

日替わり。バーで完治と三上が会っていた。
「俺に誓えよ。俺が好きなのは関口さとみだけだ、って」と完治。
「なら、おまえも言えよ。俺が好きなのは赤名リカだけだ、って」と三上。
完治は「俺たちは関係ないだろ」と言わない。
すると三上が、リカが元気なかったと話した。気づかなかった完治に、
「おまえ、さとみのことばっか気にして、肝心の自分の女、見失ってどーすんだよ」

二人は久しぶりに飲んで酔っぱらい、リカの家へ向かった。
さらに飲んで、完治は酔いつぶれた。
三上はリカに訊いた。
「好きな子は一人でなきゃ、やっぱダメか? せっかく好きになったのをさ、我慢するのって、なんかおかしくないか?」
「私にはわかんない。私の好きは一個しかないもん」とリカ。
三上は尚子が気になっていた…

尚子は三上をバーに呼び出した。
さとみの誤解がとけて感謝する三上。そして親のために結婚する尚子を立派だと茶化すと、彼女の顔色が変わる。
「数えるほどしか逢ったことのない、好きでもない男と私は結婚するの」
尚子は悩み苦しんでいた。

だいぶ酔った尚子をタクシーで送る三上。
三上は自分のアパートの前で降りると、尚子も一緒に降りた。
「親のために結婚したくない」と、三上に近づく。
「いつも私待ってた。誰かがさらってくれるの待ってた。王子様なんていないのにね」
そう言って尚子は三上の胸にもたれかかった。
「このまま結婚なんかしたくない」と涙を流す。
三上は、尚子を抱きしめた。
だが、その様子をさとみが見ていた。

さとみは完治に電話をした。
しかし彼は残業中だった。
夜をさまようさとみ……。涙があふれる。

リカが完治の家に行き、合鍵を使って入った。
完治はいない。
勝手に留守電を再生し、さとみの声に胸騒ぎした。
「もうわからない。……三上くんが信じられない。お願い、永尾くん、決めて。永尾くんの言うとおりにする、だから……」
リカは留守電を切った。

リカは完治の家で一人、彼の故郷の写真を眺めて待った。
「絶対行けるよね……」
だが完治はさとみに会いに行っていた。

感想とシナリオ分析

うーん…、この展開はどうなんでしょうか。
当時も見ていてイライラするという感想はあったそうです。
あえてイライラさせ、話が気になるという手法はあるんですが、どうですか。
どんな結末になろうと、ちょっと誰も得をしない展開になっていませんか。

なぜキャラクターにイライラするのかというと、みんな受動的だからです。

完治はずっとそうですが、意外に三上もそうだとわかった。
そして極めつけはさとみです。
「永尾くん、決めて」
これはもう応援できないですよね。

それで完治がようやく男らしく、三上なんてやめて俺にしろ、と言ったところでちょっとそれはそれで行動が遅すぎるし、そもそも誰もその展開を望んでない。
さとみは友達だからという理由で会いに行ったとしても、この留守電は友達の域を超えている。
どちらにしろ完治がさとみに会いに行った時点で、さとみに動かされているからかっこ悪く見えるんですよね。
三上もかっこ悪いし、さとみも可愛く見えない。
そのおかげで健気なリカが際立つのかといえばそうでもない。ピエロのようで哀れです。

そうなってしまうのは、完治がリカのことであまり葛藤してないから。
「さとみ」というパワーワードにずっと振り回され、成長が見られない。
いい加減この男のどこがいいのかわからなくなってきます。

正直、分析が難しい話になってます。
なぜなら、誰が誰を好きなら、この話は皆が納得できるのかという着地が見えなくなってます。
誰かと一緒になってハッピーになる話と思ってみていた視聴者は辛い展開になりましたね。

ただそれでも挽回できるフリがシーンとしてありました。
上記のあらすじに書かなかった部分です。リカが完治に「嘘つかないで」と約束させるシーン。
違和感のあるシーンだったので、後に効いてくるために入れたのだと考えられます。

7話ではどんな展開になるのか、誰かの答えが出るのか、気になります。

素晴らしかったセリフ

完治が酔いつぶれ、三上はリカに恋愛談義をする。
「男ってさ、付き合ってる女よりフラれた女の方が、一瞬まぶしく見えることってあんだよ」と話した。
暗に、さとみのことを言っているのかと思ったリカは、
「たとえばカンチがさとみちゃんを忘れられないとしても、私の好きは負けない。一グラムも減らないよ」

「私が見つけた恋だもん、誰にも壊せない、たとえカンチでも」