ラブストーリー

「東京ラブストーリー」第5話 ネタバレ感想 | 1991年・冬ドラマ

東京ラブストーリー

前回、完治とリカはベッドをともにした。
それは愛情というより、完治にとって失ったさとみの穴を埋めるセックスだった。
リカもそれに気づき、後悔する完治を逆に気づかって大した意味はないように振る舞った。
だがそれが二人のすれ違いを生み、二人の関係は出会った頃の関係までふりだしに戻ってしまった。

ところが、リカが自分のことをたくさん思っているとを知り、完治の思い違いだったと後悔した。
リカから無視され、リカのいない日々がどれだけ張り合いがないか思い知る。
完治は自分の中で、彼女の存在が大きいことに気づいた。
そして自ら行動に移す。リカに会い、愛の言葉を告げた。

ようやく二人が結ばれた一方、三上とさとみの間に暗雲が……
さとみの中にまだ完治への思いがあるという。
もう一波乱ありそうな雰囲気。
4人の恋模様はこれからどうなるのか、5話の感想と脚本を分析していきます。

「東京ラブストーリー」は、FODでご覧いただけます。



登場人物

赤名 リカ――鈴木保奈美
スポーツ用品メーカー「ハートスポーツ」の事業部の社員。
ロサンゼルス帰りの帰国子女。さっぱりとした性格、はっきりとした物言いで仕事もできる。
恋愛も積極的で、ついに完治と結ばれたのだが…

永尾 完治――織田裕二
「ハートスポーツ」の営業部の社員。
高校時代から同級生のさとみに片思いをし、東京で5年ぶりに再会を果たす。だがさとみは三上が好きなことに気づき身を引く。リカの存在が自分の中で大きいことに気づき、好きだと伝えた…

関口 さとみ――有森也実
幼稚園の先生。
完治の高校の同級生。東京で高校の同窓会があり5年ぶりに再会。
完治に告白されオーケーをするがフラれる。その後三上に告白されて結ばれたが、完治への思いが残っている…

三上 健一――江口洋介
文教大学医学部生。
完治の高校の同級生。女癖が悪く、同じ研究生の尚子にちょっかいを出す一方、再会したさとみが好きなことに気づき告白。そして結ばれたが、さとみの中に完治がいることに気づき…

長崎 尚子――千堂あきほ
文教大学医学部生で、資産家の娘。
真面目で優等生だが少し影がある。不真面目な三上を毛嫌いするが、惹かれている自分に気づき…

和賀 夏樹――西岡徳馬
「ハートスポーツ」の営業部の部長。
仕事ができ、頼れる完治とリカの上司。リカと不倫していた過去がある…

渡辺 昇――中山秀征
「ハートスポーツ」の営業部の社員。
完治の同僚。噂好きで、リカと和賀の不倫を噂して広めている…

第5話あらすじ(ネタバレあり)

恋人同士になったリカと完治。
連日リカは完治の部屋に泊まり、ラブラブデートもして楽しそうだ。
連休は三上とさとみを誘い、温泉へWデートすることになった。

三上の女性関係のことで怒っているさとみ。
三上も完治に「俺が別れたら、おまえ嬉しいか?」と不穏な雰囲気。
なんとか四人は温泉街へ出発した。

温泉で身も心も温まった三上が、喧嘩の原因は自分のヤキモチだったと白状し、完治たちをホッとさせた。
さとみは三上と二人きりになると、
「ねぇ、ホント? 私に妬いてたって」
「俺にはおまえしかいない、おまえにも俺しかいない」
さとみは三上を強く抱きしめた。

夜、完治とリカは温泉街を散歩していた。するとリカが、
「もう一人になりたくないよ?」
「……」
「もう他の誰かじゃイヤだよ?」
「もう離さない」
完治はリカの不安を断ち切るように抱きしめた。

連休明け、和賀部長にリカはランチを誘われた。
完治と付き合ってるのかと尋ねられ、「はい」と明るく答えるリカ。
和賀は、ずっと付き合っていけそうかと訊くと、
「いつだって思ってます。これが最後の恋だって。……和賀さんの時だって、そう思ってました」

三上は尚子とバーへ行った。
互いになぜ医者を目指しているのかという話になる。
尚子は医者の娘で、親の言いなりなのかと聞かれてうつむいた。
「私だって、あんな家早く出たいのよ」
三上は自分と似ているところがあると彼女に同情する。

その頃、さとみの家に三上の遊び相手の女が乗り込んできた。
傷ついたさとみは完治に電話したが、出たのはリカだった。
リカにはそのことを言い出せず、明日は完治の誕生日だという話をしていると、完治が帰宅し電話を代わった。
それでもさとみは言い出せず、電話を切ってしまう。

何かあったのではないかと、完治はさとみのことが気になった。
リカはそれにヤキモチを焼く。
「もう、カンチは私のこと考えてればいいの!」
「はいはい」

それから完治とリカはみかんを食べながら、完治の実家がある愛媛の話をしていた。
「懐かしいな。そうそう、卒業する時、校舎の柱に名前彫ったんだよ、六年二組永尾完治って。あれ、もう残ってないだろうな」
「確かめに行こうよ! その隣に私も名前書くから」とリカ。
「遠いよ」
「行ってみたいの、カンチの生まれた街に行ってみたい」
「そのうち連れてってあげるよ」
「行けるよね、いつか二人で行けるよね」

三上と尚子が大学で試験勉強をしていた。
また親の話になり、少し深刻になっていたところ、さとみがやって来た。
二人がキスしているように見えて、さとみは怒って去った。三上は追いかけたが、
「私、そんなに便利な女じゃない!」と、さとみは悲しそうに去っていった。

完治とリカは、完治の家で誕生日パーティーする約束をしていた。
リカはケーキを買い、完治の家に向かっていたところ、完治とさとみの密会現場を目撃する。

完治とさとみは店に入った。
「どーして、人は人を好きになったりするのかな? ……苦しいだけなのに」とさとみ。
少し困りながら、いいこともある、気持ちが安らいだり、などと答える完治。
「もしかして、私が好きなのは永尾くんだったりして」
完治は慌てた。さとみも取り繕うようにそういう意味で言ったんじゃないというが……
帰りにくい雰囲気だったが席を立ち、完治は「リカが待ってるから」と帰った。

リカはごちそうを用意して待っていた。
遅れたことを詫びる完治だったが、仕事で遅れたと嘘をついた。
様子がおかしくなるリカ。
「……どうして嘘つくの? カンチ似合わないよ、嘘つくの似合わないよ」
リカの目から涙があふれる。
「嘘だけはイヤ。イヤだよ……カンチ、そんなのイヤだよ」と、部屋を出ていった。

完治はリカを追いかけた。
「気持ちは一つしか無いんだよ、二個は無いんだよ。どこに置いてきちゃったの?」
答えられない完治。
「ちゃんと掴まえてて。私だけを見てて。でなきゃ……」
「………」
「よそに行っちゃうよ!」

感想とシナリオ分析

ラブストーリーの流れは、簡単にいうと、
『出会い→蜜月→ケンカ→別れ→仲直り』
のパターンになります。
当時の月9の流れもだいたいこんな感じです。
なぜその構成がいいかというと、見ている人が一番楽しめる構成だから。
少女マンガもだいたいこの構成で、ラストがハッピーエンドか、女としての自立を選ぶかのパターンになるのではないかと思われます。

ただ厄介なのが、この『蜜月期』。
描き方がとても難しい。ここが長すぎると、とても退屈になるからです。
楽しそうなカップルを眺めて、誰も楽しめないのと同じで、前半は少々退屈でした。
脚本原稿を見ると、リカと完治の蜜月のやりとりはけっこう削られていました。
やはり二人は楽しいけど、見る側は一緒には楽しめないよね、という判断が演出にあったと考えられます。単純に尺的なことかも知れませんが、、

しかし、枷(カセ)が外れた瞬間からキャラクターに興味は多少薄れてしまう。
話の後半は二人の枷となる、さとみが再び動き出しました。

このさとみというキャラクターはほんとイライラしますね!笑
脚本的に正解なんですけど、演じてる人は損だ。
有森也実さんは、当時の視聴者から嫌がらせがあったそうです。新宿駅で石を投げられたり、ファンレターにカミソリが入ってたこともあったとか。
それだけリカに感情移入して視聴者が見ていたから視聴率もよかったのでしょう。

とはいえ、リカもなかなかなキャラクターです。
最後の「ちゃんと掴まえてて。私だけを見てて」は、男性からしたらちょっと怖いくらい。
こんな100%の思いをぶつけて恋ができるのはドラマでしか味わえないでしょうね。
見ている分には本当に面白いので、6話ではどんな波乱が待っているのか、気になります。

素晴らしかったセリフ

完治はさとみと会っていたことをリカに話さず、嘘をついた。
悔しい、というリカ。
完治の気持ちはどこにあるのか……

「24時間好きって言って、仕事してても、友達と遊んでても、カンチの心全部で好きって言ってて」