ラブストーリー

「東京ラブストーリー」第4話 ネタバレ感想 | 1991年・冬ドラマ

東京ラブストーリー

前回、完治は、さとみが三上を好きなことに気づき身を引いた。
三上はさとみに告白し、二人は結ばれる。
傷心する完治を慰め続けるリカ。
ライクでもいいから「好き」と言ってというリカに、応える完治。
すると、リカは「セックスしよ?」といった。
完治はどんな答えを出したのか、4人の恋模様はうまくいくのか、4話の感想と脚本を分析していきます。

「東京ラブストーリー」は、FODでご覧いただけます。



登場人物

赤名 リカ――鈴木保奈美
スポーツ用品メーカー「ハートスポーツ」の事業部の社員。
ロサンゼルス帰りの帰国子女。さっぱりとした性格、はっきりとした物言いで仕事もできる。
恋愛も積極的で、上司の和賀部長と不倫していた過去がある。今は完治のことが好きで猛アプローチ中…

永尾 完治――織田裕二
「ハートスポーツ」の営業部の社員。
高校時代から同級生のさとみに片思いをし、東京で5年ぶりに再会を果たす。だがさとみは三上が好きなことに気づき身を引く。傷心の中、リカのアプローチに…

関口 さとみ――有森也実
幼稚園の先生。
完治の高校の同級生。東京で高校の同窓会があり5年ぶりに再会。
完治に告白されオーケーをするがフラれる。その後三上に告白されて結ばれる…

三上 健一――江口洋介
文教大学医学部生。
完治の高校の同級生。女癖が悪く、同じ研究生の尚子にちょっかいを出す一方、再会したさとみが好きなことに気づき告白。そして結ばれたが…

長崎 尚子――千堂あきほ
文教大学医学部生で、資産家の娘。
真面目で優等生だが少し影がある。不真面目な三上を毛嫌いするが…

和賀 夏樹――西岡徳馬
「ハートスポーツ」の営業部の部長。
仕事ができ、頼れる完治とリカの上司。リカと不倫していた過去がある…

渡辺 昇――中山秀征
「ハートスポーツ」の営業部の社員。
完治の同僚。噂好きで、リカと和賀の不倫を噂して広めている…

第4話あらすじ(ネタバレあり)

リカの部屋で、完治とリカはベッドをともにした。
翌朝、目が覚めた完治はぼーっとしている。
「後悔してるんでしょ? さとみちゃんのこと思い出した? 私、抱いてる時」
「バカなこと言うなよ!」と怒る。

だが出勤しても心ここにあらずの完治。リカは近づき、
「責任とらなきゃ、とかそんなこと考えてる?」
「……」
「あのね、教えたげるよ、カンチは田舎から出てきたばっかだから知らないけど、東京の女の子ってゆーのはね、そんなのゼーンゼン気にしないんだよ」
「……冗談だろ?」
微笑むリカだった。

その頃、三上とさとみは映画館デートをしていた。
さとみは嬉しそうだ。そんな様子に、
「一緒に暮らそうか?」と三上。驚くさとみだった。

夜、完治は、和賀部長から新製品のテニスシューズを売り込むよう命じられ、営業周りをしていた。
反応が悪く、ある店の店長にはリカを寄こすよう言われる。
完治は、リカと店長の関係をあらぬ方へ勘ぐってしまう。

翌日、完治は再度店に営業をかけた。
すると今度はなぜか店長の反応がいい。
実はリカが手を回してくれていたとわかる。
会社に戻り、完治はリカに抗議した。
しかし営業の件はうまくまとまり、結果よかったことを喜ぶリカに調子が狂う完治。

話は変わり、三上とさとみが付き合ってるのを知ってた完治に、
「さとみちゃんのことがあったから、あの夜私と寝たんでしょ?」
「!」
「これでハッキリした。これで、あの夜のことはチャラだよね。せいせいしたでしょ?」
「……」
「私はしたよ」
「ホントかよ」
「決まってんじゃん」というリカだった。

休日、三上の誘いで、完治とリカ、三上とさとみでダブルデートをする。
三上は完治と二人になると、リカが好きなのかと訊いた。
完治は向こうは遊びらしいという。
三上はそうは思っておらず、何か含みのある表情をした。

リカはさとみと二人になり、それとなく注意する。
「さとみちゃんが暗い顔してると、カンチ、余計に悩むと思う。あいつ優しいから」
笑顔で友達に戻りなよ、と言った。
「リカさんと一緒にいる永尾くんが、私の知ってる永尾くんの中で一番元気」と、さとみは笑顔になった。

四人が食事をしていると、完治はさとみに声をかけた。
「三上はおまえのこと、本気で好きだよ。――幸せになれよ」
「うん」と、さとみが笑うとみんなは笑顔になった。
だが三上とさとみが同棲すると知り、ちょっとうろたえる完治。

そして三上が、完治とリカの関係を尋ねると、
「こっちも順調だよ。相性いいよね、昼も夜も」とリカ。
完治はさとみを見、慌てて「リカと俺は関係ない!」と否定してしまう。
それに傷つくリカだった……

しかしその帰り、完治はリカに謝罪した。
リカは、完治がまださとみのことが好きだから、自分と関係ないと言ったことがわかっていた。
「私だってさ、ちょっとムシャクシャしてたからカンチと寝ただけだもん、愛とかがあったわけじゃないもん」と強がる。
完治は悲しい顔をした。「遊びで寝る女なのかよ?」
営業で行った店の店長とも寝たのか問い詰めた。
リカは見当違いも甚だしくて怒った。
「私と、カンチは、関係ないんだよ? もういいよ、忘れよ!」

家に帰ってきた三上とさとみ。
三上が、同棲することを完治に言ったことで少し口論になっていたところ、尚子がノートを届けに来た。
前日、貸してくれとは言ったが、三上を嫌ってるはずの尚子が家まで来たことに驚く。
だが尚子は、さとみの姿を確認して少し怒った。
三上がさらに軽くあしらうので、尚子は「バカにしないでよ!」と三上の頬をひっぱたいて去っていった。

さとみも三上から逃げるように出ていこうとする。
「教えてやるよ」と、三上がなぜ同棲することを完治に言ったのか訳を話した。
「おまえの気持ちがまだ永尾に残ってるからだよ!」
絶句して立ち尽くすさとみだった……

翌日、例の店長に営業で出向く完治。
リカの話になり、彼女は仕事ができる、今回の件で発注してやるから飲みに付き合えと言ったら断られた。
「今は好きな人のことで頭が一杯だってさ」
完治は思い違いして、リカにひどいことを言ったことに気づいた。
慌てて帰社し、リカを探したがいない。彼女は来週まで苗場へ出張に行ったことがわかった。

それからリカのいない日々を過ごし、張り合いがないことに気づく完治。
そして一週間が経ち、久しぶりに再会するが、リカは完治を完全に無視した。
完治が声をかけても、目も合わせてくれず為す術もない。
しかし夜遅く外回りから戻ると、完治のデスクに小型のクーラーボックスがあった。
恐る恐る開けると、小さな雪だるまが。『カンチ』と名札がついたリカからの特別のお土産だった。

完治はリカに電話をした。
リカは電話に出たが声を発しない。長い沈黙――
「会いたい」と完治は心から言った。
「うん」

待ち合わせ場所へ行くと、リカは明るく「カンチ!」と言った。
リカが完治の腕時計をしている。泊まった日に忘れた腕時計だ。
「おまえがそれ持ってる限り、忘れるなんて出来ないじゃないかよ」と完治。
「今ならまだ好きって言った時と同じ気持ちでサヨナラ言えるんだよ」とリカ。
完治は首を横に振った。
「そんなに私のこと、好きなんだ? けどね、私の気持ちってのもあるし、そう簡単には両思いにはなんないよ」
「頑張る」
「魔法使って、今すぐこの空に虹かけてって言ったら?」
「それは出来ないかもしれないけど……でも、魔法なら使える」
リカが不思議な顔をしていると、完治はリカにキスをした。それが魔法だった。
「愛してる、リカ」
「愛してるよ、カンチ」

感想とシナリオ分析

完治は、さとみとリカの間で気持ちが揺れている。
はっきりしない態度が、リカを度々傷つけた。

それでもリカは完治の人柄を理解して耐え、さとみに対する気持ちが完治の中で薄れていくことをひたすら待った。
そうなれば自分に振り返ることを彼女はわかっていた。

リカ「私、ずーっと思ってたよ、カンチは絶対私のこと好きになるって」

完治は信じなかったが、そうなるようにリカは仕掛けていたことがわかる。
それは毎晩の電話だ。
リカは決まって、完治が眠りにつく時間を狙って電話をかけていた。
「寝てた?」
と聞くのもお決まりだ。

それが完治の一日の終りの習慣になっていたのに、突然リカはやめた。
はじめは面倒だった彼女の電話を、いつしか深夜になると待つようになっていたことがわかる。
深夜二時を過ぎ、たまらず電話をかけた完治。

好きなってもらいたい相手の生活の習慣に入り込む技は昔も今も変わらない。
恋愛上手な人を、あの人はマメだというが違う。
その人の生活に入り込み、習慣の一部になることが上手いのだ。
一日のうち、一度でも思い出してもらえるよう努力することが好きになってもらうテクニックの一つ。

さらに、リカは突然完治の前から消えた。
彼女はただ、彼に何も告げず、一週間出張へ行っただけだ。

しかしリカのいない、張り合いを失った日常に気づいた完治は、リカの存在が自分の中で大きかったことに気づく。
これはリカの特異なキャラクター性とコミュニケーションの努力のたまもの。
頭の中はリカのことでいっぱいになり、リカが出張から戻るその朝を楽しみに、居ても立っても居られなくなった。

ところがリカは完治を無視した。
そうされればされるほど焦り、悲しくなる完治。
しかし、リカは完治のことを忘れていなかった。彼にだけ、特別なお土産を用意していた。

それを受け取った完治は辛抱たまらず、「会いたい」と言った。
そして完治はリカを愛すると伝えました。
リカの勝利。お見事でした。

ですがその裏で、三上とさとみがまたややこしくなっています。
さとみが戻ると、完治の気持ちは必ず揺れます。
テクニックに勝る厄介な女さとみがどう動くのか目が離せません。
5話ではどんな恋に発展するのか、気になります。

素晴らしかったセリフ

さとみの前で、思わずリカと関係ないと言ってしまった完治。
傷ついたリカが変に強がったため、話はまたややこしくなり、完治は勘違いして喧嘩になった。

どうして二人はすれ違ってしまうのか。
出会わなければ、こんな苦しい思いをしなかったのに……
そんな思いが伝わるリカらしいセリフ。

「ふりだしに戻してさ、思い出、全部チャラにしよ?」