ラブストーリー

「東京ラブストーリー」第3話 ネタバレ感想 | 1991年・冬ドラマ

東京ラブストーリー

前回、完治は長年片思いしていたさとみに告白してオーケーをもらうのだが、過去の思い出にすれ違いがあり、微妙な雰囲気に……
完治は告白したことを取り消し、友達でいようと言った。
思わぬ形でフラれたさとみが帰ると、家の前に三上がいた……

その頃、リカは雨の中、完治が来るのを待っていた。
ようやく現れた完治に喜ぶリカだったが、彼女はぷつりと糸が切れてしまったように去っていった……

4人の恋模様はいったいどんな展開になるのか、3話の感想と脚本を分析していきます。

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登場人物

赤名 リカ――鈴木保奈美
スポーツ用品メーカー「ハートスポーツ」の事業部の社員。
ロサンゼルス帰りの帰国子女。さっぱりとした性格、はっきりとした物言いで仕事もできる。
恋愛も積極的で、上司の和賀部長と不倫していた過去がある。今は完治が好きなのだが…

永尾 完治――織田裕二
「ハートスポーツ」の営業部の社員。
高校時代から同級生のさとみに片思いをし、東京で5年ぶりに再会を果たす。さとみに告白してオーケーをもらうのだが、撤回し友達でいようと言ってしまう…

関口 さとみ――有森也実
幼稚園の先生。
完治の高校の同級生。東京で高校の同窓会があり5年ぶりに再会。
完治に告白されオーケーをするがフラれる…

三上 健一――江口洋介
文教大学医学部生。
完治の高校の同級生。女癖が悪く、同じ研究生の尚子にちょっかいを出す一方、再会したさとみが好きなことに気づく…

長崎 尚子――千堂あきほ
文教大学医学部生で、資産家の娘。
真面目で優等生だが少し影がある。不真面目な三上を毛嫌いするが…

和賀 夏樹――西岡徳馬
「ハートスポーツ」の営業部の部長。
仕事ができ、頼れる完治とリカの上司。リカと不倫していた過去がある…

渡辺 昇――中山秀征
「ハートスポーツ」の営業部の社員。
完治の同僚。噂好きで、リカと和賀の不倫を噂して広めている…

第3話あらすじ(ネタバレあり)

完治にフラれたさとみが帰ってきた。
さとみの家の前で待っていた三上。さとみの涙をハンカチで拭いてやる。
「あいつ、ちゃんとおまえのことが好きだから」
「三上くん、何にもわかってない」
「……」
「そんな簡単に優しくしないでよ、こんな時に優しくなんかしないでよ!」

翌朝、出社したリカは元気だった。約束を破ったことを謝罪する完治に、
「大丈夫大丈夫、そんな私は今朝燃えるゴミと一緒に捨ててきました」とリカ。
「あっさりしたもんだな? ぶん殴られんじゃないかって焦ってんたんだよ」
「ぶん殴って蹴っ飛ばして絶交して、それで気持ち、くるり回れ右して元気になるんなら、どっくにそうしてる」
完治はリカの本当の気持ちに気づかない。リカはその背中に「バカ」と言った。

リカがイベント準備中、さとみがやって来た。
事の顛末を聞くリカ。完治にフラれたさとみを励まし、「(完治が)好き?」と尋ねた。
だがさとみはなかなか「好き」と答えない。
そして完治が彼らのもとへやって来た。リカは、完治にバトンタッチをして去る。
「(微笑んで)似合ってるよ、二人」と言って……

完治の気持ちは変わらず、今まで通り友達でいようと話す。三上とさとみがキスしてるのを見たからだ。
あの時流していた涙と、昨日の涙は同じだった。
「三上が好きだったんだろ」
さとみは否定できなかった……

倉庫で気を落としている完治。リカが彼にちょっかいを出す。
だが、「一人にしてくれよ」と完治に怒られた。それでもリカは、
「カンチ。頑張れよぉ。元気出せよぉ。そんなんじゃあ……」
リカの優しさは完治に届かなかった。

深夜になっても寝つけないリカと完治。
リカは完治に電話した。完治はさとみをフッたことを後悔していた。
「恋愛はさ、参加することに意義があるんだから。たとえダメだったとしても、人が人を好きになった瞬間って、ずっとずっと残っていくものだよ」
「……」
「それだけが生きてく勇気になる。暗い夜道を照らす懐中電灯になるよ」
完治はリカの優しさに苦笑した。
「ガンバレ! 私もガンバル」
完治も吹っ切れた様子で、三上とさとみを応援すると言った。

ところがその翌日の仕事帰り、リカと完治がバーを訪れると、三上と尚子がいた。
完治は怒って三上に歩み寄る。
「あいつは、おまえのことが好きなんだ。ちゃんと考えてやれよ」
「いいのかよ? 取り消すなら今のうちだからな」
「……」
「今度会う時は、もうあの頃とは違うんだからな」と三上は出ていった。

深刻な顔でいる完治をリカは自分の家に誘った。
家に入った完治は完成間近のパズルを崩してしまう。
リカは、子供のように真剣になってパズルのピースをはめ直す完治を見てうっとりする。
だがさとみの話になり、言い合いになった。
パズルは最後の1ピースをはめるだけなのだが、その1ピースがどこにもなかった。

三上はさとみに会いに行った。
さとみは、倒れた父親に会いに一度実家へ帰ったほうがいいと話すと、
「俺には帰る場所なんか無いんだよ」という三上。父親は三上が家を出たあと、養子をとったからだった。
「関口……俺のそばにいてほしい」と告白。
「本当にいいの? 三上くんを好きになってもいいの?」
三上は、女の電話番号が書いてあるアドレス帳を燃やした。
そしてさとみを抱きしめてキスをし、二人はようやく結ばれた。

完治に三上から電話がかかった。
「関口と寝た」
それを聞いて思わず電話を切る完治。
そこへリカと渡辺が喧嘩をしていると聞いて駆けつける。
騒ぎを聞いて和賀部長も来た。完治を食事へ連れて行く。
リカが怒ったのは、渡辺が完治のことを悪く言ったからだった。
「あいつ、私のことで何言おうと勝手だけど、カンチのこと侮辱するのは許さない、だってよ」

完治は、退社したリカを追いかけた。
そしてポケットに入っていたパズルの1ピースを渡し、
「俺、君みたいに人を元気にさせる方法知らない。こんな時、なんて言えばいいんだ?」と完治。
「僕は、君が、好きだ。ラブじゃなくていい、ライクでいいからさ」とリカ。
「……」
「嘘でもいいからさ、それでファイト出るからさ」
完治は背を向けて言った。
「好きだ」

感想とシナリオ分析

パズルの最後の1ピースがはまらない。
それは彼らの恋のメタファー。

前日見つからなかったパズルの1ピースが、なぜか完治のポケットの中にあった。
彼はそれを見つけ、リカのもとへ駆け出した。

リカは彼が来ることを予期していたのか、さほど驚いた様子はない。
もしかしてその1ピースは、リカが仕組んだことだったのか。

さとみのことで悩み苦しみ、元気をなくしていた完治を、ずっとそばで励まし続けたリカ。
近くにいたからこそ完治の気持ちが痛いほどわかる。
完治はさとみがまだ好きなのだ。

ライクでいいから好きと言って。嘘でもいいから。
こんな切ない告白があるのか。
完治が持っている1ピースは、彼らの恋のパズルにははまらない。
それがわかっているから、リカは最後の賭けに出た。

リカの一途な思いと優しさを知っているから、見ている我々は彼女が愛おしい。
この回のリカはとても美しく見えた。

ラブストーリーにおける3話は、主人公たちの仮の成功(祝福)です。
リカと完治、三上とさとみは4話でどんな恋に発展するのか、気になります。

素晴らしかったセリフ

リカに元気が出るから、好きと言ってと言われ、完治は「好きだ」といった。
間髪を入れず、「どのくらい好き?」と尋ねるリカ。
完治は大きな声を出しながら手を広げて表現する。それに対し、
「嘘つき!」と元気な声で嬉しそうにいうリカ。
完治は苦笑いだ。
「ねぇ?」
「ん?」

「セックスしよ?」