ラブストーリー

「恋ノチカラ」第8話 ネタバレ感想 | 2002年・冬ドラマ

恋ノチカラ

前回、貫井企画は年間契約が結べそうな大きい仕事を得られるはずだった。
しかし先方の社長は、クリエイターを軽視し、貫井の仕事をまったく評価しようとしない。
会社存続のため、どんな屈辱にも耐えて目をつぶってきたが、ついに営業の吉武が「クリエイターをなめるな」とブチ切れて、仕事を断ってしまった。

貫井は自分を理解してくれる仲間と仕事ができて、気持ちが軽くなる。
だが貫井企画の経営状況は悪い。何か打開策がない限り、存続は厳しい。
貫井企画はどうなってしまうのか?
そして誰もいなくなった事務所で、籐子は一人、貫井のデスクを見つめていた。彼女は何を考えていたのだろうか?

「恋ノチカラ」第8話の感想と脚本を分析していきます。

「恋ノチカラ」は、FODでご覧いただけます。



登場人物

本宮籐子(30)――深津絵里
「貫井企画」に勤める独身OL。
酔った勢いで貫井とキスをし、自分の思いに気づく。だが、貫井の恋人は同居人で性格のいい春菜。このまま思いを隠して、貫井企画にいられるか…

貫井功太郎(35)――堤真一
壮吾と新会社「貫井企画」を設立した人気クリエイター。
吉武が加わりクリエイティブの仕事に専念、春菜とも付き合う。が、籐子とキスをしてしまい…

木村壮吾(25)――坂口憲二
憧れていた貫井に誘われ、共同で貫井企画を立ち上げる。
悩みは、人妻の香里との今後…

倉持春菜(23)――矢田亜希子
籐子が昔、兄・勇祐と付き合っていた縁で、籐子とルームシェアをしている。
大好きな貫井と恋人になったが…

吉武宣夫(40)――西村雅彦
ユニバーサル広告社をやめて、敵対していた「貫井企画」の営業担当になる。
だが貫井企画はギリギリの経営。必死に仕事をとるが…

寺石香里(28)――久我陽子
壮吾と同じ金沢出身で、彼が高校時代のアルバイト先で、一目ぼれした女性。
既婚者だが、壮吾と度々連絡を取り合う仲で…

須田真季(30)――猫背椿
籐子の飲み友達で、ユニバーサル広告社の元同僚。

倉持勇祐――谷原章介
春菜の兄。籐子の元カレ。籐子が25才の時にプロポーズしたが失敗。

第8話あらすじ(ネタバレあり)

暇な貫井。吉武が楠木文具から小さな仕事を取ってきた。
創立100周年の会社案内パンフレットを作って欲しいという。
貫井は籐子を呼び、やってみないかと言った。
籐子は嬉しそうにその仕事を引き受ける。

海外勤務の倉持勇祐がミラノから帰国。
籐子に電話がかかってきた。3年ぶりに彼と食事に行く約束をする。
勇祐は元カレ。25才の時にプロポーズされたが断った相手でもあった。
別によりを戻そうという気はないが、「来週までに痩せないと!」と焦る籐子。

春菜は貫井とデート。来週籐子は兄と会うので、ダイエットを始めたのだと話す。籐子が兄に未練があるのではと考えた。
貫井もそう思うというと、春菜は喜ぶ。兄も籐子のことがまだ好きなのだという。

ダイエット中の籐子をからかう貫井ら。連日しつこくスイーツを目の前で食べて嫌がらせをする。
しかし頑なに籐子は拒否。やはり勇祐のことが好きなのだろうか。

そして二人の再会の日。無事にダイエットに成功して食事へ向かう籐子。
「変わらないな」と勇祐。籐子は喜ぶ。
それとなく勇祐の恋人の話をすると、夏に別れたことを知る。
勇祐はよりを戻そうと話を進める。驚いて、言葉を失う籐子。

翌日、プロポーズされたと壮吾に相談。
勇祐がミラノに戻る日までに返事がほしいと言われた。
籐子はまだ考え中だが、貫井は「向こうの気が変わらないうちに決めろ」などと乱暴な物言いで、なんだかつんけんした態度。
籐子は複雑な表情をする。

そんな中、楠木文具へ自分が考えたラフを持って行く籐子。
だがダメ出しを食らう。楠木文具のイメージキャラクターを考えてくれないかと言われる。

急遽、貫井企画の飲み会に参加する勇祐と春菜。
勇祐と挨拶を交わす貫井。なんか当たりがきつい。酒を飲まずしおらしい籐子の態度も気に入らない様子だ。
貫井は酒をがぶ飲み。そんな様子に、春菜が気を揉む。そして店を出て、二人で貫井企画の事務所へ行く。
春菜は籐子の席に座って気づく。彼女の目線の先には、いつも貫井がいることを…。

勇祐と帰る籐子。プロポーズは本気だと改めて言われる。
25の時は仕事がしたいからと断られた。しかし貫井企画は今にも潰れそうだ。本当に今の仕事が籐子のしたかったことなのか?
「……」の籐子。

翌日、楠木文具のイメージキャラクターを考えた籐子。
ネズミをモチーフに絵を描いたが下手だ。それを見た貫井と壮吾が失笑。
貫井がささっとネズミを描く。かわいい。それを採用する籐子。
貫井は籐子を見つめ、少しぼんやりしてしまう。が、我に返り、また憎まれ口を叩く。
「さっさと荷物まとめてミラノへ行け」
「でも仕事が……」
「こんなのちゃちゃっと俺がやっとく」
「……でも私、郵便局に行かなきゃ」と事務所を飛び出す籐子。
壮吾が貫井に非難の目を向ける。

親友の真季に相談しても、ミラノへ行くべきだという。
「3年前とは違うよ。まだ勇祐のことが好きなのかどうか…」と煮え切らない様子の籐子。
「少なくとも嫌いではない男が結婚してくれると言ってるの。気心が知れれて、経済力があって、家族とも仲良し。おまけに海外生活が待ってる。完璧じゃない。何が不満なの!」と真季。
「ミラノに行くとなると、仕事を辞めなくちゃいけなくなるし……」
「はぁ? あんたの代わりなんていくらでもいるし」
泣き出す籐子。真季も泣きながら、
「つべこべ言わず結婚しろ!」

勇祐の実家に招かれた籐子。両親にも大歓迎される。もうミラノに行くと思われていた。
だが籐子の答えはまだだ。明日、勇祐はミランへ発つ。

深夜、籐子は事務所を訪れる。
すると貫井が仕事をしていて、驚く。
一人で考えたいことがあって…という籐子。いつもの席に座り、貫井を見つめる。
「貫井さん……この事務所は私がいなくなっても別に困ったりしませんよね?」
「……。もっちろ〜ん」と、目を合わせずおどける貫井。
「……」
悲しそうに俯く籐子を見て、手が止まる貫井。
「お前の好きなようにすればいいんだよ」
「……」
「好きな場所で、好きな奴と、好きなように生きればいい。俺はそれを……俺たちはそれを望んでるから」
そして、今まで色々からかって悪かったと侘びた。
籐子は嬉しそうに微笑んだ。
「俺たちのことは気にするな。自分の幸せだけを考えろ。以上」

成田へ勇祐を見送りに行く籐子。
ふと、バイク便を出すことを忘れて、貫井に電話する。
だが貫井たちはバイク便の出し方やバイク便のリスト表の在り処がわからない。
貫井に文句を言われながらも嬉しい籐子。自分の好きな場所はどこで誰といたいのか決めた。

何かを察した勇祐。「答えを焦らなくていい。待っている」といって去っていく。
籐子は叫んだ。
「待たないで!」
ミラノには行かない、勇祐とは結婚できないと告げた。
「どうして……?」
「あそこにいたいの。あの事務所は私なんて必要としてない。でもそんなことはどうでもよくて……。必要とされてるかどうかじゃなくて、ただ、私があそこにいたいの。あそこが必要なの」
どうもありがとう、と頭を下げた。

事務所に戻る籐子。みんなが注目する中、
「おかえり」と貫井。
そしてスイーツをバクバク泣きながら食べだした。
「何が起きた!?」と貫井ら。

勇祐は妹に振られたと報告する。
「春菜。あの男さ、本当にお前のこと好きなのか?」
「えっ……」と、不安が的中した様子で……。

感想とシナリオ分析

不器用な2人の恋模様は、歯がゆくてとても面白いです。
籐子の前に、完璧な男が登場する。
顔も家柄も良くて、経済力もある。おまけに海外生活。
一方、才能はあっても、性格に難あり、経済力もない、おまけにおじさんで、会社は潰れそう。
選択肢としては弱いはずなのに、籐子にとっては究極の選択になっているところがいいです。

籐子は貫井企画に残る理由を見出そうとするが、親友の真季に「あなたの代わりはいくらでもいる」と言われてしまう。
以前も仕事を理由にプロポーズを断り、結局うだつが上がらず、後悔した。また同じことを繰り返すのかも知れない。
残る理由なんて、本当はないはずだ。
でも、どうしても心がここに残りたいという。

誰か、お願いだからここにいていいよ、と言ってくれる人が欲しい。
そんな時、籐子が事務所に戻ると、いないはずの貫井がいた。
これを運命と呼ぶのでしょう。
ドラマだけど(笑)

でも人生、自分にとって本当に必要な節目には必ず現れるものです。
あなたにとって、大切な人が。
恋愛ドラマの王道ストーリーはやはり面白い。

素晴らしかったセリフ

結婚か、貫井企画に残るかで迷う籐子に、貫井が捧げた言葉。

「好きな場所で、好きな奴と、好きなように生きればいい。俺はそれを……望んでるから」

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